書き出し.meまとめ

沖田と伊東 (真選組打ち上げのカラオケ大会からちょっと離れた廊下で将棋を差す二人)

流行りの歌は歌えないから、演歌ばっかり歌うんですよ、アイツ。むさ苦しい男所帯の中にも色々と音楽の傾向があって面白いでしょう。流行りのJPOPしか知らないやつもいりゃ、邦楽が一番心に来るって熱唱するやつもいるし、レゲエしか聴かないやつもいる。俺? あーこれですかィ、これでいつも何きいてっかって、えーと、落語でさァ。はい、冗談じゃないですって。いやそんな熱狂的なファンってわけじゃありやせんが…あ、酒切れた。

おーい山崎ィ、酒まだそっちあるよなァ?

あー、で、なんでしたっけ。ああ、落語。俺ァジャカジャカした曲は性に合わなくて。先生だってそうなんじゃないですか。クラシックとか嗜んでそうだ。……へぇ、さっすが先生だ。あ、…また負けちまいました。
……おーい、やまざきーさけー。
酔ってませんぜそんなに。ただ廊下がひやっこくてきもちいいんでさァ。……アァ? あぁ、あのヤローにね、どやされるのは慣れてるんで。よっと、遅いぜ山崎。……わかってっよ。ささ、先生もう一献。
先生、どうですかこの場所、先生が今までいた場所よりずいぶんと、うるさくてにぎやかなところでしょう?